美味しい銀座

銀座のランチ・ディナー ・ エンターテイメント総合サイト

GINZA

「銀座ナイルレストラン」オーナー G.M.ナイルさん

「小学生の頃から学校帰りに両親が働く銀座へ来て宿題をしたり、ご飯を食べたり。銀座は生活の場であり遊び場でもあったから、銀座に対して抱きしめちゃいたいほどの愛情を持っている」と話すG.M.ナイルさんにとって銀座はどのよ
うな街なのでしょうか。

interviewG.M.ナイルさん
1949年開店、日本最古のインド料理専門店の2代目オーナー。「日印親善は台所から」との父の意志を受け継ぎ、故中村勘三郎さんをはじめ歌舞伎俳優や芸能人著名人など幅広い年齢層に受け入れられている。名物「ムルギーランチ」は絶品。

「今は、銀座が商いの場で生活の場だという人はほとんどいなくなっちゃった。みんな別の所に住んでいて、でも住んでいる街以上に銀座を愛している。銀座には、100年200年続く店が山のようにある。これこそが街の実力。働く人も銀座で働くことにプライドを持っている。僕は今、館山に住んでいるけれど最低でも週に一回は銀座の空気を吸わないと脳が回ってこない。銀座の空気を吸って『あ~生きているんだ』と感じる」

 銀座は切っても切れない街と言うナイルさんには、もう一つ切り離せない信念があると言います。

「私は2代目なんだけど、初代がつくった精神を忘れてしまっては店を続けられない。初代の両親が始めたことは全部する。例えば、ムルギーランチのお皿も70年間変えることなく全部同じように作らせている。なんでそうするかというと昭和24年からそうだから。初心貫徹は絶対に変えない」

interview1
 
interview2

 自らを頑固で妥協しない経営者というナイルさんは、食材にもこだわります。
「日本の食材の魅力は安全性。美味しい物は海外にも腐るほどあります。でも安全性が高いのは国産食材。うちはインドでしか手に入らない食材以外は全部国産を使っている」
 自信を持って安全な国産食材を提供できるのも初代から受け継いだ信頼の置ける取引先があるからとか。
「親父から『老舗は取引先で決まるよ』と教わった。だからうちは酒屋も肉屋もクリーニング屋も一度も替えず親子3代、4代で付き合っている。商売というのは人と同じで持ちつ持たれつで成り立っている。お客様も大切だけれど、取引先があるから商売ができる。一番大切なのは取引先。窮地に陥った時に僕を支えてくれたみんなへの恩返しとして銀座の地から出る気はない」と断言します。
「全国にナントカ銀座はたくさんあるけど本物の銀座は日本にたった一カ所。ここしかないのよ。だから銀座で商売をやっている人はそれにあぐらをかいてはいけないんです。自分が商売をやってお客様からお金をもらうなら『実るほど頭を垂れる稲穂かな』の言葉通り、頭を垂れてお客様だけでなく土地の人に対しても環境に対しても全てに対して恩返しをしなければならない」

 そんな銀座の表も裏も知り尽くしたナイルさんに銀座で美味しい料理に出会う秘訣を伺いました。
「どの店に入ってもそれほど間違いがないから、あっちこっちの店へ顔を出すことよ。顔を出せば必ずその店々の良さを見つけることができる。いい店を探しながら銀座の街を散策するのは楽しい遊び。良い店がこんなにがちゃっと集まった街は世界中どこを探してもないですよ」

COPYRIGHT©GINZA RYOINKUMIAI ALL RIGHTS RESERVED.
ページトップへ