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気まぐれインタビューその2「辨松」さん編:木挽町(こびきちょう)気質

                                                                                 平成21年6月26日:金曜日〈梅雨の中休み〉

 

 

 組合事務所からもほど近い、歌舞伎座の真向かいにある「辨松」さんで、当代(猪飼信夫さん:56歳)&お父様(猪飼養之輔さん:82歳)にお話をうかがいました。

 

 その昔は、「木挽町へ行く」=「芝居見物に行く」
というのが常識だったくらい、芝居小屋(劇場)とのかかわりは深く、それと並んで、新橋芸者さんとお茶屋(待合と呼ばれていた)と、そこを訪れる人々で隆盛を誇った時期のある界隈。
けれども、木挽き職人町だった、江戸初期からの下町の気質は今も脈々と受け継がれているようです。

 

「辨松」店内の様子 先代曰く、「まいんち歌舞伎観るお客さんに弁当売ってて、戦前は、竹葉亭さんと一緒に中に入っててさ、昔っからの付き合いの割に、実際に観に行くヒマがねえんだけどね」
 当代も、「こないだも八十助さん(当代の三津五郎さん)が私服で弁当買ってくれたのに、うっかり気付かなかったりして。だってさ、普段は地味なんだもん」

歌舞伎座 「今の歌舞伎座ってさ、両側に立派な屋根があるでしょ?でもね、もとは三層屋根で、正面入り口の上がいちばん立派な屋根だったの。ところがそこに焼夷弾が落ちちゃってさ、なくなっちまったんだよね。急いで復興させなきゃってんで作ろうにも物資がなくてね、結局そのまんまの姿になっちゃった。」
 「今の歌舞伎座は、夜ライトアップしてるでしょ?でも、戦前には、うちの3階からライトアップしてあげてた時期もあるんだよ」

 

 こんな懐かしいお話しもあるかと思いきや、これは、つい先日のこと・・・。

 「歌舞伎役者ってなあ、アドリブが命って言うけどさ、実際こないだも関西で、海老蔵が『にらみ』を披露したってニュースで見たけど、ありゃあホントは市川家の襲名興行でしかやらないんだよね。でも、インフル騒ぎに待ったをかけようてんで、特別サービスだったんでしょ?粋だよね」

 

 またまた、このお父様のお話しには、びっくり!
 「昔は各町内に一軒ずつ銭湯があったの。手ぬぐい持ってさ、隣の町内まで遠征すんだよね。真冬なんか、帰り道に手ぬぐいが凍って棒になっちゃうんだよ。それっくらい寒かったな。」
 「中学の友達とかさ、銀座に遊びに来るっていうと一張羅着てんでしょ?でも、こっちは地元だからね、ランニングにパンツなんだよ。気楽な隣町って気分だったね」

 

 それからそれへとお話は尽きません。
近所の銭湯・・・いったいどこにあったんでしょう?
どなたかご存じありませんか?
 歌舞伎座がらみのエピソードなども、

 

楽しみにお待ちしております・・・・。

 

                                          編集部M.& A.

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